2012年11月13日火曜日

三権分立(できるかぎりは)

ミャンマー・・・・・(一部軍政を認めない報道機関ではビルマとも呼ばれてますが)


幸運にも、私は先日法律事務所フロンティア・ローの弁護士でいらっしゃる尾関博之先生から
ミャンマーの実情と憲法について話を聞くチャンスがあったので
今日はここでみなさんにも一部披露したいと思います!


以前のブログで伝えた通り、政権が交代し、近くエイペックの議長国も務めることから
急速に世界との協調路線に政策の方向転換が行われ、現在は欧米と良い関係を築こうと動いています。
そうしたミャンマーの変化に伴って、外国からの投資も増え、日本企業も投資先としてミャンマーの名前をあげるようになってきました。
しかし、このブログでも再三言っていますが、上手く進出するためには、相手国の国情や法律を理解していないと様々な思いがけないトラブルに巻き込まれます。

まずは、憲法から見ていきましょう。

ミャンマー2008年新憲法が制定されました。現在はその新憲法の様々な項目が改正されています。
憲法上明記されている主な国民の権利は日本国憲法に明記されているものはすべて網羅されています。
例えば、平等権自由権教育権表現の自由集会の自由結社の自由強制労働の禁止奴隷制・人身売買の禁止刑事罰の不遡及選挙権・被選挙権 などなど21項目におよびます。
国際的には、ミャンマーはそのすべてを現時点で満たしているとはされていないのですが・・・
尾関先生もここに明記されている権利が本当にすべて現実のものになれば、本当に素晴らしい国になるのですが・・・・といっていました。

立法、司法、行政の三権分立可能な限りの独立
(ここ、あまりに印象に残ったので今日のタイトルにしたくらいなんですが、
実際に憲法に可能な限りって書いてあるそうです。)
ちなみに立法府の1/4は軍人で構成されるそうです。

意外かもしれませんが、ミャンマーには135を超える民族が共存しているとのことです。
そのためか、政府は国が結束して、統一されていることにとても重きをおいており、

前文で、「連邦が分裂しないこと、国家の結束が崩壊しないこと、及び統治の永続にこだわることこと、民族間の平等を維持し、真の愛国心を育むべく、永遠に一体となって存続すること」と決意表明するだけでなく、第6条でも「連邦の不変の目的は、次の諸点である。 a 連邦の非分裂 b 国家の結束の非分裂」と述べているんです。

それにしても135を超える民族ってすごいですよね! 習慣、価値観、言語も違う民族をうまくまとめるってとても大変なことだと思います。実際に街中ではインド系の方のカレーの屋台があったり、中華系の漢字の看板があったり、タイの文字?イスラムの文字?(私には判断できませんでした・・・)の看板が溢れていました。
(尾関先生、実際訪問した時の写真ありがとうございました!)

さて、みなさんがミャンマーに進出する時に気になるのが外国投資法
1988年、国軍によるクーデターのあとに制定されたこの法律はこれは現在改正が進められているのですが、予定がずれ込んでおり、それが日本企業の様子見の一因にもなっていますね。

まだ草案の状態ですが、外国企業に対し、よりインセンティブを与える内容になると言われています。
外国人と、ミャンマー国民または政府機関とのジョイントベンチャー
当事者間で合意した契約に含まれるいかなる方法によって営まれる事業
許可を得て事業を行う会社は、損害の支払いをすることなしには国有化されることはない
土地のリース期間は30年、その後15年の更新を2度行うことができる
土地賃借権を有する私人の賃借している土地への投資可能

などが現在出ている草案の中で旧法にはないものの一部です。

そして、もうひとつ気になる法律であろう、会社法
ミャンマーの会社は大きく2分するとミャンマー会社外国会社に分けられるのですが、
この2つの多い違いは、会社設立の時に大統領による営業許可が必要かどうかというポイントになります。
ミャンマー会社はミャンマー側が100%の資本を出さないといけないので、日系企業のみなさんはすべて外国会社になりますね。

そのほかにも、株式買い取りや定款、株主総会、取締役、会計監査人、労働関連法規、商標など法律上の様々なことも教えてくれました!

そんなミャンマーの豆知識をここで少し!

ミャンマーにも電車は存在します!
しかし、車両のほとんどは中古であり、線路が大変うねっているため、あまり速度は出せず
なんとジョギング並のスピードとのことです。
なので、市民の方、普通に線路を自由にわたってしまっているそうです。
(日本だと、「線路人立ち入りってことでしばらく電車止まりますよね、ラッシュ時には絶対おこってほしくない事態です。)

さらにはヤンゴンを南北に分断する川幅800mを横断するためにヤンゴンではフェリー通勤なるものがあります。
(南側の治安があまりよくなく、日系人は絶対行くなと言われるほどだそうなので、橋が架からないということだそうです。)
また、街中には日本語の広告が残ったままの車が多くは知っていますが、それはわざと日本製品の高品質なものってを周りにアピールするために意図的に残すとのことです。

ミャンマー、正確な情報が少ない国なのでぜひ自分の足で行ってみてみたいものです。


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