2012年11月15日木曜日

リンカーン

最近ニュースを騒がせている、アメリカの大統領選挙。

グラミー賞やノーベル平和賞受賞歴があり、ハーバードのロースクール在学中にはアフリカ系初のローレビュー誌編集長を務めた、現職のオバマ大統領と

ハーバードロースクールとハーバードビジネススクールの両学位を持ち、投資会社のベインキャピタルの設立にも関わったことで有名な前マサチューセッツ州立知事のミット・ロムニー氏の闘いでしたね。
(なんと、このロムニー氏現在、64歳にして孫が16人もいるそうです。)

オバマ氏はSNSを使った地上戦を得意とし、ロムニー氏はネガティブ広告による空中戦が得意。
オバマ氏のターゲットは女性や若者、マイノリティーなのに対し、ロムニー氏は男性や高齢者、白人。
更には選挙運動終盤にはロムニー氏の資金不足も指摘され、最終的に

オバマ大統領が再選!

日本でもこの選挙は大体的に報道さえ、さらなる詳細をご存じの方も多いかと思います。

任期を伸ばして、アメリカが直面する問題に今後も取り組むことになったオバマ大統領。
(もちろん、今回負けたロムニー氏も今後もアメリカを良くすべく政治活動を続けると思いますが)

アメリカの歴代大統領の中には、とても有名な人が数多くいますよね。

その中でも、抜群の知名度を誇るリンカーン元大統領に焦点を当ててみたいと思います。

人民の、人民による、人民のための政治を地上から絶滅させない

これはあまりにも有名なリンカーン元大統領によるゲティスバーグでの演説です。
この演説はペンシルベニア州ゲティスバーグの国立軍人墓地で行われたもので南北戦争で亡くなった兵士を追悼するものでした。
当時一番の雄弁家として名を馳せていたエドワード・エヴァレットの2時間にも及ぶ演説のあと、
リンカーンはわずか272語、3分の演説で、人民の、人民による、人民のための政治を主張したのです。
のちに学者によって、リンカーンのこの演説は「あらゆる現代の政治演説はゲティスバーグから始まると言っても過言ではない」と称されるほど立派なものだったそうです。
(こちらで演説聴けます⇒http://youtu.be/NJnIz0J6P_E)

この、エイブラハム・リンカーン、貧しい農家の家に生まれ、類いまれなる努力で大統領になり、奴隷解放し、歴代大統領で初めて暗殺されたということはたぶんみなさんが知っていることなので、
本日はみなさんが知らなさそうなリンカーンの一面や名言を厳選してお話しようと思います。

彼は1965年4月15日(56歳)の時にフォード劇場前で暗殺されることになるのですが、
なんとこの7年前の1858年までにビジネスに2回失敗し、選挙に8回負けています。
途中で州議会に当選したことがあるものの、次の年に恋人が死去したことによって失意のどん底にたたき落とされ、その次の選挙からの3連敗につながってしまいます。その後も連邦下院議員に当選しては次の選挙で負けるなどその政治生活は決して順風満帆なものではありませんでした。

どんなに落選してもめげずに挑み続けた結果の大統領の座だったのです。

大統領在職時は前任のどの大統領よりも権力を持っていました。
海上封鎖の宣言、人身保護令状を保留、議会の認可無く支出を決定、自ら戦争を指揮などなど)
みなさんが持っているリンカーンのイメージとは大きく異なると思うのですが、黒人奴隷を解放する一方で実はインディアンに関して徹底排除の考えを持っていました。
そのため大量虐殺の指揮を執っていたことも事実です。
(ちなみにロング・ウォーク・オブ・ナバホやダコタ戦争といった民族浄化が起こったのもリンカーン政権の時です。)
しかし、現在の歴代大統領好感度調査等では常にトップ圏内にいるなど、その人気は絶大であることには変わりません。学者による見解でも最も偉大な大統領に選ばれています。
負の部分があるものの、プラス部分が大きすぎるということでしょうか・・・・

無類の猫好きであったリンカーンはホワイトハウスで猫を4匹も飼っていました。

さきほど書いた名言が有名すぎるあまりに他のものがかすんでしまっているのですが、実はリンカーンは他にもたくさん言葉を残しています。言語は翻訳されるとどうしても翻訳者の解釈も入ってしまうので、今回はあえて原文のままみなさんにお伝えしますね。
(もしかしたら、流通している意味と違うとらえ方もできるかもです!)

I'm a slow walker, but I never walk back.

As I would not be a slave, so I would not be a master. This expresses my idea of democracy.

I don't think much of a man who is not wiser than he was yesterday.

I will prepare and some day my chance will come.

Nearly all men can stand adversity, but if you want to test a man's character, give him power.

Tact is the ability to describe others as they see themselves.

Whenever I hear anyone arguing for slavery, I feel a strong impulse to see it tried on him personally.

A friend is one who has the same enemies as you have.

最後の言葉は若干、怖いような気持ちにもなりますが、いかがだったでしょうか?
リンカーンに関する書物はたくさん出ているので、気になる方は読んでみると面白いと思いますよ。













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