2013年3月18日月曜日

テナント契約

経済復興への期待からか今年の春闘はおおむね労働組合の賃上げ要求に企業が満額回答を出したことが、各報道機関でも大体的に報道されましたね。

しかし、全企業の見通しが明るいというわけでは当然なく、業績が悪かった企業もあります。
業績が悪く、事業資金捻出のために東京港区にある自社ビルを売却することにしたことで手元資金を確保し、財務改善を目指すとして注目されたパナソニックもその一例です。
春闘では定期昇給を維持し、ボーナスは年間4カ月分で業績連動型であることで労使と合意しましたが、毎月の基本給は削減せずに出張費や残業代の減額、すでに引き下げられている管理職の給与のさらなる減額などで2013年度の人件費を数百億円規模でカットすることを検討しているそうです。

パナソニックの自社ビル売却は昨年末の旧東京支社の東京パナソニックビル2号館・3号館に続くもので、昨年末に約一兆円まで膨らんでしまった借金圧縮のための一つの対策であるそうです。

現在ビル内では2000人が働き、パナソニックグループの東京支社の機能が集約されています。
ビル売却後も10年間の賃貸契約を結び、業務は引き続き同ビル内で行うそうです。

さて、この賃貸契約(テナント契約)、一体どのような契約だったのでしょうか?
建物賃貸契約でしょうか?業務用定期借地権設定契約でしょうか?

実は賃貸契約というのには様々な種類があります。
今日紹介したパナソニックのビルごとの契約に限らず、
みなさんがいつも飲みに行くカフェも今日業務が終わった後に飲みに行く居酒屋さんも
休日に行くかもしれない美容室も・・・・・
その多くが賃貸契約を結んでいるケースだと思います。
そのような店舗の契約でも従来からある普通借家契約と定期借家契約に大まかに二つに分けられます。

普通借家契約というのは一般的な賃貸契約のことであり、特に正当な理由と認められない限りは更新されていきます。賃貸料も貸主借主間で協議できます。契約方法の規定も緩く、口頭でも書面でも可とされています。
一方の定期借家契約とは一度入居したら退去してもらいづらいという普通借家賃貸のデメリットをカバーするためのもので、名前の通り定められた一定期間の間だけ賃貸するためのものです。契約の更新は基本的になく、延長したい場合は再契約を結ぶことになります。また契約方法も公式書面上とされています。また賃貸料も定められた料金と特定されています。


最近ではショッピングセンターや百貨店の賃貸契約において入居契約を巡って契約問題が数多く発生しているそうです。
契約種類の切り替えや収益の悪いテナントの退去交渉など様々なケースにおいて法的に諸問題を解決する必要があります。
また、トラブルを起こさないようにリスク対策をするときにも法的な知識は必須になってきます。
関係各社のみなさんは大丈夫でしょうか?

当社では商業施設・SCのデベロッパーとテナントとの間の契約の法的性格、借地・借家法の適用基準、各条項の法的留意点、定期借家契約の落とし穴等を解説した上でさまざまなトラブルについての法的対処法を裁判実例に基づいて具体的に解説するセミナーを企画しました。
どうぞお気軽にご参加ください!!

裁判例から学ぶ!
テナント契約の法的諸問題

~借地借家法の適用基準、定期借家契約の落とし穴等~
3月27日(水)午後1時00分~午後4時00分
講師:松田恭子先生
http://www.kinyu.co.jp/cgi-bin/seminar/250561om.html

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