2013年5月24日金曜日

ベトナム!

ベトナムといえばCLMV諸国の一角。
ASEANの中では原加盟国の6か国よりも発展が遅れているというイメージを持っている方も多いかもしれません。
事実、ベトナムは例外ではなくCLMV諸国はインフラ整備が遅れており、それがこれからの経済成長のキーワードであるとも言われています。
(確認ですが、CLMVとはカンボジア、ラオス、ミャンマー、ベトナムの4か国です。)

一方で、ベトナムはVISTAと呼ばれるグループの一員でもあります。VISTAはBRICSに続く発展途上国の中で優良とみられている国々です。構成国はベトナム、インドネシア、南アフリカ、トルコ、アルゼンチン。

1990年代にアメリカ・中国と相次いで国交を正常化し、さらにASEANやWTOにも加盟申請を出すと、世界中からコスト競争力で大きく優位に立つベトナムに投資が集まりました。
実際にWTOに加盟するのは10年あまり時間を要したのですが、2007年に加盟を認められると、2008年には海外直接投資が前年比で3倍にも跳ね上がりました。

外資が進出先をベトナムとしてきた大きな理由として次の3つが挙げられます。
・安価な労働力
・勤勉な国民性
・海上交易が盛ん

ベトナムはASEANの中で3番目に人口が多いだけでなく、平均年齢が28ととても若い!
さらに東南アジアでは珍しく時間厳守・約束厳守が当たり前となっています。・・・・
仕事で海外にいた方はわかると思いますが、海外、特に東南アジアや中南米では時間や約束が守られないケースが珍しくありません。その点ではベトナムは比較的守る方だとされています。
そして!海外交易。右の地図を見てもらえるとわかりますが、ベトナムは南シナ海に面しています。南シナ海上の港ほかにはシンガポールや上海、香港などがあり、その貿易量は世界でも優勢です。

ベトナムは現在、大きな対中貿易の事態て転換しようと躍起にやっています。
アメリカ主導で進むTPP交渉にも参加しています。
市場開放による投資拡大の路線はこれからも続くものと見られています。
日本とベトナムは政府間の結びつきも強く、ベトナムによって日本は最大のODA提供国です。

しかし、ベトナム進出の難題の一つとされるのが、政策が2転3転といとも簡単に変わってしまうこと。

実務上で、どう対処していくのかは大きな課題となっています。
そこで、当社では教科書に載っていないベトナム・ビジネス法の実務をお教えするセミナーを企画しました。

ベトナム進出で困っているみなさん、これからしようと考えているみなさん、ぜひご参加ください!
6月3日(月)午前9時30分~12時30分
教科書に載っていないベトナム・ビジネス法の実務
~ベトナム・ホーチミンの提携法律事務所に勤務する日本人弁護士が解説~

講師:中川幹久先生
http://www.kinyu.co.jp/cgi-bin/seminar/251010om.html

2013年5月22日水曜日

米・対デフォルト非常措置発動

最高気温が25度を超えるような蒸し暑い日が続いていますね。
夕方帰路に着いている時の涼しい風がとても気持ちよく感じる季節になりました。
アベノミクスの効果も手伝ってか今年のビール出荷量は好調だそうです。

アベノミクスといえば最近はそれが成功か失敗か日本に限らず世界中で議論されています。今のところ日本経済は好転の兆しが見えていますが、20年後見返した時も日本経済復興の起爆剤だったと評価できるようなものであって欲しいですね!

さて、先週のメディアも一政治家の発言を巡っての放送が多かったですが、他にはどんなことが起こっていたのでしょうか?


「日アフリカ会合」都内で開催
南アやモザンビークなど16カ国が参加した日本アフリカ会合が開
催され、今後5年間で2000億円の投融資や債務保証をすることがきまりました。金銭面の他、5年間で1000人の資源開発分野での人材育成でも合意しました

川崎重工、ワシントン首都交通局から地下鉄100両受注
すでにワシントン首都交通局が保有する車両の半数が川崎重工製であり、今回の契約金額は1億8400万ドルになるそうです。

ユーロ圏経済、2013年第一四半期マイナス成長継続へ
ユーロ通貨圏では-1.0%、EU27カ国では-0.7%だそうです。
今回は今までプラス成長を保っていたドイツ経済までもが-0.3%を記録してしまいました。

アメリカ、対デフォルト非常措置発動
連邦政府は法律で定められた借り入れ枠の上限に達したため、米国債がデフォルトに陥る可能性もあるとして非常措置を発動しました。

JR九州、タイ国鉄と提携へ
昨年4月にタイ首相が九州を訪れたのがきっかけでこれからJR九州はタイ国鉄と観光列車や駅ビル開発などで提携するそうです。

日本型郵便システム、アジアへ まずはミャンマー
現地の郵便会社と提携し、郵便番号を使って効率よく配達する仕組みや物流網の整備をアジア地域で行っていくそうです。
まずは郵便物がなくなったりで、実に数割が宛先に届かないミャンマーに進出するそうです。

ホンダ、オハイオ州に工場新設へ
これはアメリカにおけるホンダの5つめの生産拠点になり、2015年をめどにスポーツカーの次世代モデルを生産するそうです。

トルコとイラク北部クルド人自治区、資源開発で協力へ
この決定はアメリカ政府とイラク中央政府の意向を無視したものだそうです。

中国、国内のシェールガス開発本格化へ
中国にも相当量のシェールガスがあると言われていますが、前回のコラムでもお伝えしたように、新しい技術の確立で生産コストが大幅に下がり、採算が取れるようになったのですが、中国はこの商業生産の技術的壁が厚いといわれています。

安倍首相、先端医療の輸出強調
すでにロシアと中東を訪問した際に日本のガン治療の最先端技術を取り入れたいと要望があったそうです。

サウジアラビア女性が初のエベレスト登頂

女性の社会進出は世界各地で起こっていますが、イスラム圏は宗教的要因でその動きが遅れていましたが、最近は女性のタクシドライバー採用やオリンピック出場容認など軟化してきましたね。

トルコ国債、ムーディーズが「安定的」のBaa3へ格上げ
経済と公的財政の主要指標が好転しだしているもが要因だそうです

センプラのプラントはルイジアナ州に建設され、三井物産のほかフランス企業ともパートナー契約を結んだそうです。全LNGは三井物産、三菱商事のほかフランスのGDFスエズが購入するそうです。


北極評議会、日中がオブザーバー参加へ
最近では北極海を通る新航路や海底資源が注目されています。これは北極圏の開発や環境保護を話し合う会議で、周辺8か国(カナダ、デンマーク、フィンランド、アイスランド、ノルウェー、ロシア、スウェーデン、アメリカ)で結成されており、今回は日中に加え、インド、韓国、イタリア、シンガポールもオブザーバー参加が認められています。
インドの高速鉄道事業は中国も受注を狙っていましたが、中印間の政治的要因も影響し、最終的に技術的にも国家安全の局面からも信頼が上回る日本を選択したようです。 

最後に。。。。
新型コロナウィルスの感染が確認されたフランスで今度はSARS類似の感染者2人目が見つかりました。夏に向けて、フランスを訪れる人も増えると思いますが、みなさん体調の自己管理はちゃんとしましょう!

2013年5月20日月曜日

米シェールガス、日本向け解禁!

みなさん、最近シェールガスって言葉よくききませんか?

Shale gas well
シェールガスとはガス田から採取される従来の燃料とは違う天然ガス資源であり、アメリカでは1990年代後半から新しい天然ガスとして注目されていました。
日本では311以降、原発稼働に赤信号がともり、新たなエネルギー資源として白羽の矢が立ち、一気に注目されてきました。





火力発電での燃料費で出費がかさむ東京電力がコストカットのためにアメリカからのシェールガスを割安で確保! というニュースを覚えている方も多いのでないでしょうか?
http://jp.reuters.com/article/jpUSpolitics/idJPTYE91503J20130206
(この時点では「確保」という表現でしたね・・・・まだ議会承認がとれていない頃の出来事なので・・・)
ちなみに、同じ会社と中部電力や大阪ガスもすでに契約していますよ!

Forest
環境にいい!と言われてきましたが・・・
最近反対意見も学会でちらほら・・・
結局どっちなんでしょう?
最近でたもの? と思われがちですが、実はアメリカでは100年以上前から生産されていました。しかし、生産効率が悪く、採算がとれるのが難しかったので、大きい扱いはされてこなかったのです。それが2000年代に入ると、天然ガスの価格が上昇したのに加え、技術的な向上で生産コストを抑えることができるようになったのです!依然として生産コストは従来の天然ガスより高いのですが、リスクが低いことから、全体でみるとシェールガスが勝るようになってきました。
そうして、シェールガス開発に各国が熱心に取り組むようになってきたのです!
(一部では加熱するシェールガス開発が急激な生産拡大を招き、結果として供給量が大きくなりすぎたことから価格低下を招くという問題も起こっていますが・・・・)

より低コストで生産できるような技術が確立されてから北米を中心に、開発・生産が進んでいましたが、これまでFTA締結国以外には輸出できないような措置が取られていました。
それが!なんと!
解禁!!!されたのです!

米政府がLNG輸出解禁、日本など非FTA締結国に

5月17日にエネルギー省がテキサス州・フリーポート社のLNGガス輸出を許可したのです!
カナダやオーストラリアなどの国もシェールガス開発の動きを強めており、今回の許可は競争激化が避けられない分野でアメリカの優位性を守るためのものとみられています。

実はこの決定に先立って、米上院では新しいエネルギー長官に天然ガス開発や原子力利用に前向きで低炭素社会を推進するアーネスト・モニツ氏が就任しました。

最近では、日本でも途上国に原子力の技術開発やエネルギー開発のための海外進出が目立っています。今回のこの解禁報道でもシェールガス関連株が大幅に上がりました。

エネルギー関連での日本企業の海外進出も勢いづいてくるのではないでしょうか?

さて、海外進出で気をつけたいことは山ほどあります・・・・『カルテル』もその一つです。
最近では途上国もカルテルについての法規制を整え始め、欧米についてはその処罰が厳格化する傾向にあります。
カルテルはその初期段階での動きがその後の会社の運命を握るとまで言われています。
国際カルテルにもなればなおさらです。
(一つの事件で複数から罰則くらいたくないですよね・・・・?)

そんなみなさんに国際カルテルの対応のためのセミナーを用意しました!

5月30日(木)午後2時30分~午後5時30分
国際カルテル摘発への日本企業の正しい対応法
~米欧当局に対して初動対応を誤ると取り返しがつかない!~
講師:越知保見先生



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